マスコミへの苦言

今回の総選挙で、杉村太蔵くんという26歳の青年の言動が話題になっている。

ところが、日に日にその報道のされ方が面白おかしくとれるように歪曲されて報道されていると思うのは、私だけであろうか?
確かに、当選直後、JRがグリーン車でしかも全部タダとか、料亭に行ったことないから行ってみたいとか、国会議員の年収を知って、BMWがどうのこうのとか…。いずれも本人が発言していることのは事実なのだが、マスコミが彼の発言をメディア通して伝える際に、編集されて本人の意図とは違うように報道されてきているような気がするのだ。

私が、最初、彼のコメントをテレビで見た時は、例の国会議員の年収が2,500万円と言う事を発言した際に、最後に

「その年収に見合うだけの仕事をしなければならないってことですよね。責任を感じます。」

と確かに言っていたはずだ。ところが、杉村太蔵という最年少議員の存在が注目されるにつれ、普通の26歳の青年が率直に感じて発言した部分だけを取り上げ、その後に続く上記の発言はどこの局も、新聞、雑誌もすべてカットしている。だから、彼の存在が今や一般的になるにつれて、"運だけで当選した、口の軽いタダのあんちゃん"みたいな報道のされ方になって、それに対して、けしからんとかこんな無知の若者を当選させた責任は?などというコメントも後をたたない。

私は、最初に彼を見た時、一般的にあまり政治に興味がない若者が感じていることを率直に述べていて非常に好感をもったくらいだ。それは、彼のような青年が当選したことによって、もっと政治が身近になった気がするし、国会議員は、地方の代表ではなく、国民の代表であることを考えれば、彼のような政治家らしくない人間が、国会という場において、どう思い、どう考え、どのように行動してくれるかというのは、普通の市民の感覚の代弁者として期待できるような気がする。本人にもともとその意識がなく当選してしまったことの是非は別としても、彼の世代的にはごく普通に感じたことをしゃべったに過ぎないし、私は彼の正直さに清々しさを感じた。

彼が当選直後に興奮しながらしゃべっていた、JRがグリーン車でタダだとか、年収が2,500万円だとかなんていうことは、まあ、ちょっと調べれば小学生でもわかることなのだが、そういった事実に対して、彼の「品格がない」とか「自覚がない」とか「常識にかけている」などと批判する世間一般が果たしてどれだけ知っているというのだろうか?少なくとも彼と同世代の若者なら、あのレベルが普通であろう。

ところがである、先ほど記述した最後の部分をカットされてしまっては、単なるお調子者の若者にしか見えないではないか!結局、彼を題材にしたネット上の発言を見ても、彼をバカ者扱いで述べているのが大多数を占めている。なんてことはない、今の報道のされ方を見れば、そう思ってしまうのは当たり前だ。

彼は当選前にブログでそれなりに公約を掲げていた(公職選挙法では、一旦、公示した内容について変更をすることができないので、選挙期間中はブログの更新ができなかった。まあ、法律というものが、遅れてるというかなというか、お粗末なことよ…)。立候補が遊び半分だったかどうかはともかく、少なくとも必要最低限、自分自身がどう思うかという意見は掲げていた。
他人の批評は好き勝手にするくせに、自分の意見は持たない、あるいは、裏の目立たないところで、実はこう思うなどと無責任な人間が多い中で、彼のような若い青年がそういう意見を堂々と国民に向けたことに対して、嘲笑の対象にするのはあまりにも間違っている。

マスコミは彼の名誉のためにも、真実をありのまま報道するという基本原則に則って、ぜひとも早急に改善して欲しい。そうでなければ、もしかしたら、彼のような人間が日本をいい方向に変えてくれる可能性があるのかもしれないのに、そういう人材を目には見えないが強力な権力で潰してしまうかもしれないのだから。

がんばれ、杉村太蔵!

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マスコミへの苦言 への2件のフィードバック

  1. 先生になりたいミンナ

    こんばんわ。波田です。 今日はオクトアッドで本日盛り上がった話しを少しだけばらそうかと思います。 今日は朝からいつもの週一定例会議がありまして、白熱したバトルが繰り広げられました。しゃべり場越えました。気持ちは十代です。 そんなこんなでお昼時、時の人「杉…..

  2. うぞきあ の場 のコメント:

    杉村太蔵議員 記者会見

    本日記者会見。
    自民党幹部が、3回も面接して、
    公認までもして当選したのに、
    そんな責任を棚に上げて、
    たった一人で記者会見。
    ひとりのオトナとしてやらせたんだろうけど、
    まるで、
    営業でいい成績を上げられなかった新人営業マンの責任を、
    本人だけにとらせようとする、
    品のない管理職のいる会社のようなものだ。
    いと、あさまし。

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