代えられないもの

チャーリー・ワッツが亡くなった。

キースが公言しているが、創立メンバーでもあったビル・ワイマンの脱退から20年近く経った現在までに、誰が欠けたら存続できないかという意地悪な質問に対して、ミック、チャーリー、自分のいずれかが欠けたら難しいと答えていたと思う。

ストーンズのグルーヴは、一般的なリズムセクションであるベースとドラムのコンビネーションではなく、キースのリズムギターとチャーリーのビートによって唯一無二の存在となっている。

チャーリーの、スネアを叩くタイミングの時だけハイハットを抜く独特なスタイルは、いつからそうなったのかわからないが、キースが刻むリズムと重なることによってストーンズサウンドになる。

ストーンズのサウンドはデジタルは似合わない。2016年に出したオールブルースカバーのアルバムの説得力たるや実に見事で、若造は太刀打ちできない貫禄を見せつけてくれた。

メンバー全員が70歳を越えた時点で、最年長者であるチャーリーと別れる日がいつかやってくることは遠い未来ではないことくらいは覚悟していたつもりだが…。

解散せず屋号を残したままでいい。新しいスタジオアルバムはもう出さなくもいいから、彼ら自身が肩に力を入れず、交流のあるミュージシャンたちと楽しく演奏できるギグをして欲しい。特にミックとキースは、ステージに立つだけで周りをぶっ飛ばすことができるのだから。

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