10数年前から、舌癌との闘病を公表し、克服するも再発、それでも少しずついい方向に向かっているという報道もあったが、咽頭癌とは…。
ヘビースモーカーだったことも一因なのか、甚だ残念だ…。
エレクトリック・ギターの可能性を進化させたという点においては、控えめに言ってもジミ・ヘンドリックスの登場に匹敵する存在だった。
以前は”ライトハンド奏法”と呼ばれた、様々なヴァリエーションによるタッピングは言うに及ばず、ストラトのトレモロアームとハムバッキングピックアップの厚いサウンドを両方使うため、自らの手でハンドワイアリング含めて作成した所謂”フランケンシュタイン”ギター、ハミングバードピッキング、ヴォリュームコントロール操作によるヴァイオリン奏法とディレイの組み合わせ、ワイドストレッチのフィンガリング、ベースギター演奏で使われるサムピング、そしてフロイドローズトレモロ(シリアル:No.1)によるダイナミックなアームダウン、心地よくオーバードライブされたブラウンサウンド、フェイザーやフランジャーを活用した音作り.etc。
ギターヒーローとして、ライブではソロでのインプロヴィゼーションコーナーが用意され、観客を熱狂させるが、スタジオ録音作品で聞けるソロはインストゥルメント曲を除けば以外にもコンパクトなものがほとんどであり、そこには冗長さはない密度の濃いソロであり、特殊奏法の部分の下に隠れた基本的な構成は口ずさめるメロディアスなものが多いから、リピートに耐えうるプレイだと考える。
ギターは顔で弾くと表現する人もいるが、ソロを弾く時、しかめっ面や気難しそうな表情をする人が多い中、彼だけは笑顔で観客をノックアウトした。そんなギタリストは唯一人、彼だけだ。
ここ10年は療養の繰り返しだったので、あまり演奏する機会を見る機会が少なくなっていたので、まだまだ我々に新たな可能性を示して欲しかった。
Thank you! Eddie! R.I.P.