ベートーベンの交響曲第7番といえば、私が敬愛するカルロス・クライバーが好んで指揮をした曲の一つで、最近よく耳にすると思ったら、こういう背景があったのですね。
どうしてもベートーベンの交響曲と言えば副題がついているものが有名(厳密には3番や6番は作曲者自身によって副題がつけられているが、たしか5番についてはもともと副題は無く、ベートーベンが冒頭のモチーフについて「運命は、かくのように扉を叩く」と説明したところから一般的に言われるようになったため、「通称」だったと思う。また、9番の「歓喜の歌」についてはゲーテの詩で歌われる最終楽章の合唱部分を指し、全体ではない)であるが、クラシック通には7番が好きな人が多い。タイトルに掲げた「べとしち」という呼び方も、5年くらい前に、アマチュアの楽団でクラリネットを吹いている方に教えてもらったものだ。当時は、既にクライバーが指揮するCDを持っていたにも関わらず、あまり聞く機会がなかったこともあって印象が薄かったのだが、その人と話をしたことで改めて聞き直し、その曲の良さに気づいたくらいだったから、今回、こういう形で使われたことで初めて知った人も多いでしょうね。
5番や6番のように冒頭から印象に残るモチーフが始まるわけではないので、一般的な知名度は高くないが名曲であることに変わりはなく、どういうきっかけにせよ、普段クラシックを聞かないような人にも認識されるようになるということはいいことでしょう。
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のだめ効果で急上昇!ベートーベン交響曲第7番
ベートーベンの交響曲第7番が大人気だ。フジテレビ系ドラマ「のだめカンタービレ」(月曜・後9時)のオープニング曲に使用された「交響曲第7番第1楽章」は着うたのクラシック部門で3週連続1位に。「のだめ-」効果で、すでにクラシック楽曲では驚異的な3万ダウンロードを突破。ドラマ内で使われた曲も人気で合計10万ダウンロードを超えている。15日には「第7番」も収録されたアルバム「のだめオーケストラLIVE!」が発売。ブームに拍車がかかりそうだ。
ベートーベンが残した交響曲は全部で9つ。3番「英雄」、5番「運命」、6番「田園」のようなニックネームがついていないため、「7番」に脚光が浴びることは少なかった。
ところが、フジ系ドラマ「のだめカンタービレ」のオープニング曲で使われると、問い合わせが殺到。レコード会社直営の着うたランキングは、クラシック部門で2位に倍の差をつけ、3週連続ぶっちぎりのトップ。一日3000ダウンロードをマークし、総合デイリーチャートでベスト10入りする日もあるほどだ。
「のだめ-」は、二ノ宮知子さんの人気漫画のドラマ化。音大を舞台に、ピアニスト役の上野樹里(20)と、指揮者を目指す玉木宏(26)のラブコメディー。全15巻で累計1100万部を超える原作に負けず、「月9」枠で18%を超える視聴率を記録している。
ドラマでは数々のクラシック音楽が使われ、多くの人の心を捕らえた。中でもオープニング曲「第7番第1楽章」はドラマが始まった10月16日から配信され、すでにダウンロード数は3万1000を突破。エンディング曲であるガーシュウィン「ラプソディ・イン・ブルー」や、上野と玉木がドラマ内で連弾するモーツァルト「2台のピアノのためのソナタ」などドラマで使われた楽曲の総ダウンロード数は10万を超えている。
「クラシックでは1000ダウンロードを超すことさえ珍しい」と関係者も驚く。演奏は東京都交響楽団のサポートの下、オーディションで選ばれた「のだめオーケストラ」。無名のオーケストラの楽曲がヒットするのも異例のことだ。
今年のトリノ五輪女子フィギュアスケート金メダリストの荒川静香が使用して話題になったプッチーニのオペラ「トゥーランドット」のダウンロード数が約4万といわれており、来週中に抜くのは確実。クラシック曲の「金メダル」は目前だ。
◆交響曲第7番 ベートーベンが作曲した9つの交響曲のうち7番目の作品。1811~12年にかけて作曲された。9つの中では最もリズミカルな作品といわれる。ワーグナーは同曲を「舞踏の聖化」と呼び、絶賛している。
(スポーツ報知) – 11月12日8時4分更新
ベートーベンの交響曲第7番の●●●
確かに、これまでベートーベンというと、「ジャジャジャジャーン〜」の5番とか、「晴れたる青空〜」の9番しか知らなかったけど、「のだめカンタービレ」フアンとしては、7番が頭にこびりついている。