中田の憂鬱(2006W杯の日本代表の結末・その3)

中田がブラジル戦終了後、ピッチに10分近く横たわり、通路では涙を流して泣いていたという。サッカー選手になることを決めた時点で世界を視野に入れ、勉強の成績も優秀だったから、英語も堪能だけでなく、セリアAに移籍することになってもイタリア語で会話が可能であったり、中田英寿という選手は、志が極めて高い選手である。

日本戦のグループリーグにおける試合後インタビューでの彼の発言は、すべて正しいと思う。「和を乱す」とか「孤立するのでは」という報道もあったが、世界レベルで常にサッカーというスポーツを捉えてきた彼の視点から見れば、日本のマスメディアの無責任な楽観予測はばかげていて、それに踊らされ、W杯という戦争に中途半端な気持ちで望もうとしていた選手がいたとすれば、彼の怒りは至極当然のものだ。

それにしても日本のマスメディアというのはなんとかならないものか。ブラジル戦後のインタビューでもインタビュアーが中田の回答を理解しないで、同じような質問をして中田に「聞いてますか?今も言ったように…」と諭されているところが放送されていたが、そのレベルのマスメディアが騒いでいるから日本のサッカーはよくならないのかもしれない。よく、事件の報道で葬式の場で「今のお気持ちは?」と聞くレポーターが後を絶たないのと同じで。それどころか、バカな質問をするインタビュアーに対して「もう少し勉強して下さい」と選手の側から注文をつけると「生意気だ」とバッシングされる。

中田の今後は白紙である。代表からの引退を示唆していたが、本人の想像以上に不完全燃焼の形で終わってしまった。選手としてのピークが残り少ないと思うが、コンディションがちゃんと整っていれば、充分やれる能力がある。もう少し彼のプレーは見ていたいと思う。

カテゴリー: 未分類 パーマリンク

中田の憂鬱(2006W杯の日本代表の結末・その3) への1件のコメント

  1. 日々あんまり のコメント:

    日本vsブラジル

    今、前半まで見ました。
    ロナウドやっぱ太ったねw
    稲坊かなりイイ動きしてるじゃん。
    前の試合も途中出場でもいい動きしてたしね。
    もっと早く使えばよかったのに。
    川口ナイスセーブ連続ね。
    でも、守り続けはプレッシャーかかってきついっしょ。
    玉田ナイス先制点!
    ブラジル初失点だよ〜!
    パス繋ぎのミス多いなぁ〜
    地区予選の頃よりはマシになってるけど、パスミスからカウンターかけられてるの今までの試合でもあったじゃん。
    そこら辺が世界のチームと比べると見劣りしちゃうの…

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.